【競争戦略】読書で学ぶブログ大戦略 | マネされたら負け!ではどうすれば?【ストーリー】
先週、読み終えた『ストーリーとしての競争戦略』を図書館に返却してきました。
以前(↓)500ページ中の170ページぐらいまで本を読んで抜き出した「学び」について書きました。今回はそこからラストまでで得たものについて、ブログ戦略に絡めて書いてみたいと思います。
【競争戦略】競争に打ち勝つレシピの強さと厨房の強さの違いが分かりやすかった【ストーリー】 - メイケロの自宅カフェ
前回のポイントは、利益を追求する競争環境で抜け出すには、「違い」が大事で、その違いには、飲食店の例でいうレシピ(何を提供して、何を提供しないか)と厨房(基本的な技術力やオペレーションの工夫など)の2種類の違いがあるという事でした。
そこから、さらに本を読み進めて得たものは、
1.「違い」を積み上げていって、最終的にどうやって「利益」につなげるか?
2. 良いアイディアで勝負すると必ずマネされる事に、どうやって対応するか?
です。順に説明していきます。
「ゴール」の決め方(「違い」を「利益」に結びつけるには?)
『ストーリーとしての競争戦略』では、最終的に利益に至る希求力としては、サッカーの例を使って、以下の3つしかないと断言しています。すなわち、
1. 消費者がより多くのお金を払いたくなるものを提供する方法(例としては、BMWやスターバックスなど。WTP(willing to pay = 払っても良い額)を高める)
ブログで言うと難しいですが、ライブ配信なら投げ銭をたくさん貰えるように視聴者同士を競わせるとか?
2. 工夫によって無理をせず提供できるコストを下げる方法(トヨタなど)
ブログで言うと、記事のフォーマットを決めておくとか、あらかじめ誰にも負けないほど詳しい分野で勝負するとか、安く記事を外注できる先を確保しておくとか、日頃から沢山の見てもらえるように更新を頑張るとか(PVが増えると、1記事労力あたりの収益性が飛躍的に向上する)でしょうか?
3. 相手がいない状態をつくる(ただし、これは難しい)
マニアックな分野で勝負するとか、ニュースを自分で生み出すとか?いわゆるブルーオーシャンですが、すぐに消えてしまうので持続的な利益を生み出すものとしては難しい。
これらのいずれかの「ゴール」に向けて、「レシピ」の違いと「厨房」の違いを練り上げていくのが、この本で言うストーリーとしての競争戦略です。
実質的には、上の2つなのですが、これを知っていると色々と目的に至る道筋を考え易くなりそうです。例えば、転職活動でWTPの向上を狙って高見えのスーツを新調するとか、無理せず提供できるコストを下げるため、実家から自転車で通えるアピールをしてみるとか。(例がいまいちですいません。)
「ものまねし」への対処方法としてのストーリー戦略
ビジネスにおける利益の源泉が「違い」である以上、他の利益で劣る競合他社はその「違い」を埋めるため徹底的にマネをしてきます。
良いものはマネされるという事を、当たり前の事として想定し、自分のビジネスの展開に織り込んでいくことが必要というのが、この本で著者がもっとも言いたい事です。
「マネされて当たり前…」
そんな境地に至ることが出来ていたら、過去の自分にとってどんなに良かったかと考えざるを得ません。ビジネスの競争よりも、社内での競争が先に思い浮かびました。
どんなに頑張って難資格を取っても、正確に判定基準がある以上、必ず同等の存在がいます。それでは、難資格を2つ取ってみては?3つ持つなら、それは自分だけかも?
これでは、負けへの一直線です。貴重な時間は無駄に出来ません。
子供の頃に遊んだファイナルファンタジーというテレビゲームがありますが、「戦士」「魔法使い」「格闘家」「忍者」など色々な職業にジョブチェンジする中で、「ものまねし」という人のマネをする職業が最強クラスだったりします。せっかく努力しても、複数人でマネされたら自分の優位性がないかのように感じてしまいます。
さて、脱線してしまいましたが、この本によれば、ビジネスにおけるマネに強力に対抗できるのが、一見非合理にみえて、全体を通してみると合理的なポイントをストーリーの中心に織り込んだ戦略です。
マネしようとは思わない部分を持つような戦略(スタバのオール直営店方式などが例として示されています)の方が、誰がみても合理的と考える戦略よりも、長く利益を生み出すことが出来るというのです。
手前味噌ですが、当ブログ『メイケロの自宅カフェ』の一見非合理でマネしたいと思わないキーコンセプトは、「自分だけに向けた24時間営業のカフェ」ということになるでしょうか?
素敵なカフェではないので、WTPの向上ではなく、インスタントコーヒー+自宅の一部なので自然に安い、というゴールを自分に対して決め続けています。まさか、ここに勝負を挑んでくるコーヒーチェーンはいないだろう。
まとめ
一時ブログ界隈でも話題になっていましたが、自分を強く押し出すセルフブランディングは自然に違いを生み出すのに効果的だと思います。
この本の学びを活かすなら、さらにマネしたくならないようなことをブランディングの中心に盛り込むことで競争力が高まりそうです。
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