コミュニケーションのコスト。口で伝えるか、書面で残すか。
以前、仕事で半年かけて5万文字くらいのマニュアルを作成した事がある。自画自賛ではあるけど、なかなか情報が詰め込まれていて、良い仕事をしたのではないかと思っている。
ところが、しばらく経って、その気持ちが少し揺らいできた。それは、文字単価で計算してみたところ、1文字あたり20円ぐらいの給料は貰っていたので、よくあるライターの仕事と比べてそれだけの価値があるのかと考えたためだ。
この記事で言いたい事は、仕事のやり方として、伝えるべき事を口で伝えるのが良いか、マニュアルを残すのが良いかという考察だ。
もし機密性があったり専門性が高くて、外注で1文字当たり1〜2円で出せなかった場合の対応として、時間とお金を掛けてマニュアルを残す対応が適切かどうか。
会社を見渡してみると、生き字引のような人はいて、聞けば分かる事もあるが、伝達が好き嫌いに左右されやすいという特徴もある。かたやマニュアルは作成に時間・コストがかかるが、読めば分かる点でコミュニケーションとして好き嫌いによる伝達の違いは生じない。
確かに、マニュアル作成に人と時間を割くよりは、日々のコミュニケーションで上手く情報が伝わる方が、伝達のためのコストが低くなるような気がする。しかしながら、会社に知識は蓄積されないし、計測できないだけで、実は伝達コストが個々人の学習コストに転嫁されているだけかもしれない。
一部の人は、コミュニケーション下手と言われて、必要以上の学習コストを負担させられている可能性もある。変化の速い時代は、それほど変化が速いのか?
そうやって、10数年を過ごすうちに、すっかり世代間の伝達は途切れてしまったなぁと思う。もはや、引き継いで発展する事は出来ないかもしれないけど、新たに自分が時間と手間をかけて学んだものは、しっかり追体験できるように文章で残しておきたい。
そんな訳で、出来れば自分はマニュアル人間で在りたい。(ぽえむ)。
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