最近本を買わないけど活字は好き。新刊『東京貧困女子。』が3月28日まで全文無料公開。
ウェブで3月28日まで、4月5日発売の『東京貧困女子。』が無料で読めます。定価1,620円とかなり高いので、図書館かブックオフ待ちの人にはオススメです。貧困女子のえっちな本かと思いきや、真面目に大学生の奨学金や母子家庭による貧困を取り扱った重い本でした。
どうしても女性(男性も)の貧困は夜の世界と結びつきやすいのだそうです。無作為にインタビューした貧困の人から、夜の世界・精神疾患・奨学金問題・親の虐待・非正規雇用などの話が出てきてしまうらしい。
著者の指摘するところによると、大学生は生活費を仕送りと通常のアルバイトでカバー出来なくなった時。もしくは、奨学金の返済額のあまりの多さに混乱をきたした時に、高額バイトに目が向くようです。
1992年に167万6千人だった高卒の就職者数が、2011年には19万4千人まで激減し、その後の人手不足で、現在(2018~2019年)は43万2千人に急回復しているそうです。その過程で、奨学金に頼って進学した低所得層出身の学生が酷い貧困に陥いり、社会問題として目立ってきているとのこと。
(追記)高卒の就職者数は2018年3月現在18万4千人ぐらいで、2011年からみても減少しているので、この本のデータはちょっとおかしいかもしれません。
貧困に至る原因は、本人よりも親から引き継がれる事が多いようですが、内容は様々で、社会問題のごった煮の様相となっています。正直、言葉に詰まって、感想が出てきづらいです。
そんな貧困のレポートたちが、日本に恐ろしい事が起きているのではないか、という著者の意見に説得力を与えています。娘の身売り的な貧困のあり方ではない、何か別の新しい時代の状況を感じました。
大学生にとってはあなたの話だし、少し上の世代にとっては興味ないかも知れないけど、楽観的な想像とは違うという事を伝える本だと思いました。
【3/28まで、無料全文公開】
— 東洋経済オンライン (@Toyokeizai) March 20, 2019
発売前から大反響の新刊『東京貧困女子。』。決して遠くない、すぐそばにある日本の貧困の現状を丹念に取材したノンフィクションです。
多くの方にこの現実を知っていただきたく、発売に先駆けて全文を公開します。
無料期間を逃したら、ここで買うしかないよね!
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