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(就職)氷河期世代の支援策の提案。『家計貯蓄(率)』回復のための補助金施策はどうだろう?

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ニュースでよく報道される『家計の金融資産残高』は、年々増加しており2017年末には1829兆円に達しています。(参考:ニッセイアセットマネジメント

 

 家計の金融資産残高は、一貫して伸び続けており、資産を持った豊かな日本人の姿が見て取れます。

 

その一方で、「家計可処分所得+年金受給権の変動調整(受取)」に対する「家計貯蓄」を示した内閣府の国民経済計算による『家計貯蓄』は10~11%ぐらいあった1990年代後半から、2000年代前半(氷河期世代の就職時期)に激減し、ここ20年ほど2〜3%を中心とした水準に落ち着いています。(参考:ガベージニュース

 

www.garbagenews.net

 

家計の金融資産残高』と『家計貯蓄』の推移は一見矛盾しているようにも思えますが、フランスの経済学者トマ・ピケティの言うような「資本所得」と「労働所得」の関係として見れば納得ができます。

21世紀の資本

21世紀の資本

 

 

家計貯蓄』が2〜3%代という状況がこのまま続くと考えるなら、ほぼゼロ金利の日本で年収分の貯蓄を得るためには30〜50年間働く必要があるということです。1990年代後半には10%ぐらいでしたので、10年働けば年収分の貯蓄が貯まると考える事のできた状況から見ると、どうにも夢のない現状です。

 

就職氷河期世代というのは、そういった状況を目の当たりにしてきた世代と言えます。したがって、親世代に幾分か貯蓄がある場合は、それを減らさぬように引きこもって小さく生きようという発想にもある程度の理解を示すことができます。

 

昨今、内閣では就職氷河期世代の社会参加への再設計が検討されているようです。

 

もし僕から提案させていただくなら、貯蓄率を(見かけ上)増やすための補助金事業が有効ではないかと思います。例えば、就職氷河期世代が企業経由で貯蓄をした場合、年収と貯蓄額に応じた支援金・補助金(貯蓄:支援金 = 1:1ぐらいで)を出すことで、労働に対するやりがいを高め社会参加を促すことができます。

 

もし、給料の安いブラック企業であれば、おのずと貯蓄額も低くなりますので、補助金は少なくなります。また、それでも働きたくない氷河期世代に対して支援をする必要もありません。もし、法人の税控除対象となれば財源の心配もそんなにありません。

 

企業にはメリットがないため、そもそも雇われない可能性もありますが、いかがでしょうか?『家計貯蓄(率)』の回復は、他の世代にとっても重要なことのようにも思われます。

 

 

【2019.4.17追記】おまけ|家計貯蓄率の国際比較1989〜2018年

イタリア・イギリス・日本辺りの貯蓄率の減少が顕著です。ドイツ・フランス・アメリカは比較的安定しています。

pixy10.org

 

 

 

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